38kgになった話。
38kgになった話。
これ、もちろん今のことではありません(笑)
ずっと忘れていましたが、今日、ひょんなことから電車のなかで思い出した話です。
限られた人にしか話したことがありませんでしたが、なんとなく書きたくなりました。
私は中学2年の頃に、姉のマネをして軽い気持からダイエットを始めたことがありました。
154cm、48kgの、ごく普通の体型でしたが、
ダイエットを始めてみると、面白いように体重が減っていくではありませんか!
当時から、ファッション雑誌にでてくるモデルさんは細く、
「あんな風になりたいなぁ」なんて、思っていたのです。
良くある話ですね。
ところが、数字として体重が減っていくのが嬉しくなって、どんどんエスカレートしていき、
そのうちだんだんダイエットが遊びではなく、
「太るのが怖い」という感情に変わっていったのです。
今思うと、本当に母に悪いことをしてしまったと思っていますが、
当時は母が作ってくれた食事も、カロリーの高そうなものは徹底して食べませんでした。
先生は、親子面談のときに「ちゃんとお家で食べてますか?」と心配して母に聞きました。
そして、体調を崩したとき、私の体重は38kgまで減っていました。
それでも、高校生になっても、私のダイエットは続きました。42kgでした。
考えることは、いつでも体重と食べ物のことばかり。
友達と一緒にいても、友達の言葉は私の外側をすり抜けていき、
心に寒い風が吹き、自分がどこかにいってしまったような感じでした。
でも、そんな私の心に温かいものが突然流れ出した瞬間がやってきました。
それは、バスに乗って通学していたときにウォークマンで、
矢野 顕子さんの曲を聴いていたときでした。
初めて聴いた曲ではなかったのですが、なぜかそのとき、特別に心に響いたのです。
映画「ベルリン・天使の詩」のように、白黒だった風景に色が戻ったような感じでした。
そして、体重もその後、だんだんと自然に戻っていきました。
人の心がひらいたり、変化がおこる瞬間というのは、何がきっかけとなるかわかりませんが、
この経験が、なぜ私がこの仕事を選んだのかに無意識に影響しているのではないかと、
あらためて感じています。